エストロゲン
という言葉を聞いたことはありますか?
エストロゲンは、女性ホルモンの一つです
月経や妊娠に関わるホルモンとして
知られていますが実はそれだけではありません
骨や血管、脳、皮膚など
身体のさまざまな場所に関わっています
更年期になると
このエストロゲンの分泌量が大きく変化します
それに伴い
今まで感じたことのなかった身体の変化が
現れることもあります
今回は
エストロゲンがどのような働きをしているのか
更年期に減少すると身体にどんな変化が起こるのか
を鍼灸師の視点も交えながら
アウトプットしていきたいと思います
1.エストロゲンとは?
エストロゲンは、女性ホルモンの一つで
主に卵巣から分泌されています
実はエストロゲンには
いくつかの種類があります
- エストラジオール(E2)
- エストロン(E1)
- エストリオール(E3)
このうち、
月経のある時期に中心となって働くのが
エストラジオール(E2)
です
エストロゲンは
思春期から妊娠・出産に関わる時期
だけでなく、
その後の人生においても、
女性の身体をさまざまな面から支えています
では、
具体的にどのような働きがあるのでしょうか?
2.エストロゲンの主な6つの働き

エストロゲンは
子宮や卵巣だけでなく、
全身のさまざまな組織に関わっています
① 子宮・卵巣:月経周期や妊娠に関わる
エストロゲンには、
子宮内膜を厚くする働きがあります
月経周期の中で分泌量が変化し
子宮内膜の状態を整えることで
妊娠に向けた身体の準備に関わっています。
② 骨:骨の健康を保つ
エストロゲンには、
骨を壊す働きをする「破骨細胞」
の活動を抑える作用があります。
骨は、古い骨を壊す「骨吸収」と、新しい骨を作る「骨形成」を繰り返しながら維持されています
エストロゲンは、
このバランスを保つうえで
重要な役割を担っています。
そのため、
更年期以降にエストロゲンが減少すると
骨吸収が進みやすくなり
骨密度が低下することがあります
③ 血管・脂質代謝:血管の働きやコレステロールに関わる
エストロゲンは、
血管の内側にある血管内皮細胞の働きや
脂質代謝にも関わっています。
閉経後には、
LDLコレステロール(いわゆる悪玉コレステロール)が上昇しやすくなることも知られています
ただし、コレステロールの変化には食事や運動、体質など、さまざまな要因が関係しています
④ 脳・神経系:体温調節や脳の働きに関わる
エストロゲンは
脳や神経系にも作用しています
特に
体温調節に関わる脳の視床下部との
関係が知られています
また、
記憶や集中力、気分
などに関わる神経伝達物質の働きにも
影響すると考えられています。
そのため、更年期には
ほてりや発汗だけでなく睡眠や気分、集中力など
に変化を感じる人もいます。
⑤ 皮膚:うるおいや弾力を保つ
エストロゲンは
皮膚のコラーゲンや水分量などにも
関わっています
分泌量が減少すると
皮膚の乾燥やハリの変化を感じやすくなることがあります
年齢による変化も重なるため
エストロゲンだけが
原因というわけではありませんが、
肌の状態にも関係しているホルモンです
⑥ 泌尿生殖器:膣や尿道などの粘膜の健康を保つ
エストロゲンは、
膣や尿道、膀胱周辺の組織にも
関わっています。
エストロゲンが減少すると、
膣の乾燥やかゆみ、性交時の痛み、排尿時の違和感などが現れることがあります
こうした変化は
年齢のせいだからと
我慢する必要はありません
気になる症状があれば
婦人科などの医療機関に相談してみましょう
3.エストロゲンが減少すると、身体にはどんな変化が起こる?
エストロゲンは
全身のさまざまな働きに関わっているため
分泌量が減少すると
身体にもいろいろな変化が
現れることがあります
代表的なものを見てみましょう
ほてり・発汗
更年期の症状としてよく知られているのが
突然顔や上半身が熱くなったり汗が出たりする「ホットフラッシュ」です。
この症状には、
脳の視床下部にある
体温調節の仕組みが関係しています
視床下部は
身体の体温を一定に保つための司令塔のような役割を担っています
エストロゲンの減少や変動によって
この体温調節の仕組みが影響を受け
体温のわずかな変化にも
反応しやすくなると考えられています
通常であれば問題にならない程度の体温の上昇でも、身体が「熱を逃がさなければ!」と反応してしまうのです
その結果、
血管が広がって顔や身体が熱くなったり
汗をかいたりします
近年の研究では、
視床下部にある「KNDyニューロン」と呼ばれる神経細胞の働きも注目されています
エストロゲンの減少によって
この神経細胞の活動や神経伝達が変化し
体温調節に影響を与えると考えられています
まだ解明されていない部分もありますが、
ホットフラッシュは
単に暑がりになったということではなく、
脳の体温調節機能が関係する症状なのです
骨密度の低下
エストロゲンが減少すると、
骨を壊す働きが強まり、
骨密度が低下しやすくなります
骨密度の低下は
自覚症状がほとんどないまま
進むこともあるため
気づいたときには骨粗しょう症になっていた
ということもあります
LDLコレステロールの上昇
エストロゲンの減少に伴い
脂質代謝が変化することで
LDLコレステロールが
上昇しやすくなることがあります。
血圧や血糖値なども含め
定期的に健康状態を
確認しておくことが大切です
肌の乾燥・ハリの変化
皮膚のコラーゲンや水分量などに
変化が起こり
肌の乾燥やハリの低下を感じることがあります
膣の乾燥・尿路の不快感
膣や尿道などの組織にも変化が起こり
乾燥やかゆみ、排尿時の違和感などが
現れることがあります
睡眠や気分の変化
寝つきが悪くなったり、
途中で目が覚めたり、
気分が落ち込みやすくなったり
することもあります
ただし、
これらの症状はエストロゲンの減少だけで説明できるものではありません
仕事や家庭の環境、ストレス、睡眠不足、
ほかの病気など、
複数の要因が重なっていることもあります
すべての人に同じ症状が現れるわけではなく
症状の種類や強さ
続く期間にも個人差があります
4.閉経したら、エストロゲンはゼロになるの?
閉経を迎えると、
卵巣から分泌される
エストロゲンは大きく減少します
では、
身体の中からエストロゲンが完全になくなってしまうのでしょうか?
実は、そうではありません
閉経後も、
脂肪組織などで
エストロゲンが作られているといわれています
閉経後は、
卵巣からの分泌が大きく減る一方で、
身体の中で作られる
エストロゲンの種類や量が変化します
つまり、
エストロゲンが
完全になくなるわけではないのです
ただし、
閉経前と同じ状態に戻る
ということではありません
身体の変化を知り
今の自分に合ったケアを
考えていくことが大切です
5.更年期以降の身体と付き合うためにできること
エストロゲンの減少そのものを
日常生活だけで元に戻すことはできません
けれど、
これからの身体を健やかに保つために
できることはあります
骨の健康を守るために、歩きやすい身体づくりを。
骨の健康を守るためには、
食事や運動など、日々の生活習慣が大切です
例えば、
ウォーキングのように自分の体重を支えながら行う運動や、筋力トレーニングなどは、
骨の健康を保つために役立ちます
ただ、「運動が大切」と分かっていても
身体が重かったり、膝や腰に違和感があったりすると、なかなか続けられないこともありますよね
HARIIKUでは
整体を通して、
関節の動きや筋肉のこわばりなどに目を向け
身体を動かしやすくする
お手伝いをしています
整体によって骨密度を直接高めたり骨粗しょう症を治療したりすることはできません
けれど、
身体を動かすときの負担や
動きにくさに目を向けることで
日常の歩行や運動に
取り組みやすくなる可能性があります
「運動しなきゃ」と思っていても、身体がついてこない
そんなときは、
まず動きやすい身体を目指すことから
始めてみるのも一つです
なお、
骨粗しょう症がある方や
骨折のリスクが高い方は、
運動の種類や強さに注意が必要です
健康のために、何かを足すだけでなく、引いてみる。
健康のために、
何かを始めることはとても良いことです
運動を始める
食事を見直す
栄養を補う
睡眠時間を確保する
でも、
健康のためにやることを増やしすぎて
かえって疲れてしまっては本末転倒ですよね
私は、
何かを足すことと同じくらい
何かを引いてみることも
大切だと思っています
例えば、
疲れたときに甘いものを食べること
甘いもの自体が悪いわけではありませんし
我慢する必要もありません
ただ、
疲れたから甘いもの
なんとなく口寂しいから甘いもの
と習慣的に繰り返していること
はありませんか?
本当に食べたいと思って選んでいるのか
それとも、
いつもの習慣で手に取っているのか
少し立ち止まって考えてみるだけでも
自分の行動に気づくきっかけになります
食べるものや生活習慣が身体に与える影響は、人それぞれです
だからこそ、
何かを一律に禁止するのではなく
自分の身体の反応を観察しながら
必要であれば少し見直してみる
健康のために頑張ることを増やすのではなく
頑張らなくてもいいことを見つける
そんな「引き算のケア」も、
身体を大切にする方法の一つだと思います
自分の身体の変化を記録してみる
更年期の身体の変化は
毎日同じように現れるとは限りません
その日の体調や気分、睡眠、食事、生活環境などによっても変わることがあります
そこでおすすめしたいのが、
簡単な体調の記録です。
- 今日はよく眠れた?
- 朝の目覚めはどうだった?
- 身体のどこかに違和感はある?
- 気分はどうだった?
- 食事や生活の中で、いつもと違うことはあった?
手帳でもスマートフォンでも、
記録する方法は何でも構いません
続けていくうちに
自分の身体の傾向や、調子が良いとき・悪いときの違いに気づけることがあります。
自分の身体を知ることは
自分に合ったケアを見つける第一歩です
つらい症状は、我慢せず医療機関へ
更年期の症状がつらく、
日常生活に支障が出ている場合は、
婦人科などの医療機関に相談してみましょう
更年期障害には、
ホルモン補充療法(HRT)や漢方薬など
症状や身体の状態に応じた
治療の選択肢があります
また、更年期だと思っていた症状が、
別の病気によるものだったという
可能性もあります。
「年齢のせいだから仕方ない」と決めつけず
必要なときには
専門家の力を借りてくださいね
6.まとめ:今の自分に合った身体との付き合い方を
エストロゲンは
月経や妊娠だけでなく、骨や血管、脳、皮膚など、全身のさまざまな働きに関わるホルモンです
更年期には
エストロゲンの分泌量が
大きく変化するため、
今までとは違う身体の変化を
感じることがあります。
けれど、その変化の現れ方は人それぞれ。
誰かにとって良い方法が、
自分にも合うとは限りません
だからこそ、
今の自分の身体を知り
必要なものを取り入れたり
反対に少し手放してみたりしながら
自分に合った過ごし方を
探していけたらいいなと思います
頑張ることを増やすだけではなく
休むことや誰かに頼ることも大切に
疲れても、回復できるカラダを

HARIIKUでは、
整体やアロマトリートメントを通して、
毎日頑張る方が自分の身体と向き合い、
ほっとひと息つける時間をお届けしています
身体の違和感や疲れが気になるときは
どうぞお気軽にご相談ください
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※本記事は一般的な健康情報を紹介するものであり、診断や治療に代わるものではありません。症状が強い場合や長く続く場合は、医療機関にご相談ください。


